油流出ワークショップ

   1997年1月2日、日本海において発生したナホトカ号事故は、我が国の油流出事故史上、 最大の被害を近隣諸県の住民及び経済にもたらした。石油連盟は事故から20年を数える2017年、事故の記憶を新たにし、油濁事故への備えや対応体制の整 備に関するこれまでの進歩と今後の課題について議論すべく、第5回油流出ワークショップを開催する。

   今回のワークショップにおいては、事故当時の関係組織や、過去20年間でナホトカ号事故や類似の事例から得た教訓に基づいて対応体制の整備を 進めてきた各組織による講演を予定している。関係組織が将来的な課題についてどのような考察を進めているか、また効果的な対応計画立案やその実行に際して 業界を支援する手法をどのように改善してきたかといった話を伺いたい。さらに、過去に甚大な油濁事故を経験した国々の講師から、大規模事故における諸問題 にどのように取り組んだか、そして、事故対応経験をどのように油濁対応体制の発展に活かしたかについて、将来的な課題も視野に入れた話を伺う予定である。
  今回のワークショップには実際の事故対応経験者及び対応組織が参集する。本ワークショップがナホトカ号事故の発生した1997年からの進歩に関する知見を提供し、今後の油濁事故への準備に役立つことを期待する。
  なお、講演終了後の総合質疑においては、ワークショップで提起された問題について聴講者の理解を深め、疑問を解決する機会の時間を設ける。